あめの日のこと

金曜日。
仕事がおわって神戸の風月堂ホールにむかいました。あの元町の風月堂にホールがあったなんて知らなかった。。。
さてわたしが何をしに行ったかというと、
赤坂憲雄さんという、東北学を提唱された民俗学者の方のおはなしを聞きに行ったのです。

東北が復興するということはどういうことか、どこへ向かい、いまどこにいるのか。その現状と課題を内側から語っていただき、日本の明日を共に考えてみたいと思います。

高濱ひろこさんから教えてもらったのですが、これは行ってはなしを聞きに行ったほうがいい。と思って行ってきました。とてもとてもいい話を聞く事ができました。

印象的だったことを書きます。

  • 赤坂さんのはなし方がとても穏やかだったこと。けれどそこには静かな怒り。強いちから。を感じました
  • 復興ははじまっていない
  • 東北は切り捨てられるだろう

これを聞いたとき、ぐさっときました。わたしの家にはテレビがないけれども、会社のお昼休みに見るニュースで復興関連のニュースが少ないこと。インターネットのニュースなんかも、あれほど大きな震災が起きたのに、何もなかったかのような気になってしまうくらい。普通。なこと。その居心地の悪さが、この言葉で、「ああ」と現実をつきつけられた、だれも口には出さないけれど感じている事なんじゃないだろうか。と思った

  • 宗教の露出

古い神社は残っている。けれど、明治以降に建てられたような新しい神社は流されていた。
そして、縄文時代貝塚は残っていた。
精霊のちから?むかしの人々の知恵?とにかく、印象的だった
わたしは、このはなしだけではなく、ここに、これからのわたし達の生活の仕方。価値観。考え方。そんなヒントがあると思っています

  • 東北の鎮魂

瓦礫の中からお祭りの衣装や、楽器を見つけ出し、震災の数ヵ月後には、夏の民俗芸能が各地で行われた。夏の民俗芸能は鎮魂の要素がおおい。とおっしゃっていたと思う。

  • 森を守ること海を守ること。
  • やわらかくこわれる

コンクリート的な思想と正反対で、これが思考の要。

  • すきま、あそび、むだをつくる 社会のデザイン
  • 市町村合体(無駄の排除が一体なにをもたらせたのか)
  • デザインを考える上の判断基準

「こども」それしかない。

  • 変わらなければならない。というより、変わらざるおえない
  • 東北の復興は縮小・撤退のシナリオけれど、希望は失っていないんです
  • 東北は負けてきたけれど、負けない(したたかな)闘い方を知っている
  • 希望は草の根のちから

行政や、他府県からの助けではなく、そこに住む無名の人々のちから。彼らが集まり、これから先のイメージ社会のあり方を考え、自分達の街を考えデザインする

いろんな立場。意見。あると思うけれど、わたしはこんな話を聞けてよかったと思う。メディアを通さず、東北に入り、五感で感じてきた人のはなしを聞きたい。そしてそこから考えたいと思っているから。

ひろこさんも、8月に東北に入る。はなしを聞きたい。

「辺境」からはじまる―東京/東北論―

「辺境」からはじまる―東京/東北論―

会場でも売切れていて、帰り道のジュンク堂でも売切れていた。
お給料入ったら買うめも。最近よく、本を読んでます。